月刊
社長のコラム
株式会社療食サービス社長のコラム

  • ​​-第188号-​ピンチはチャンス編~久々のお弁当~(2020.11)

    コラム

    2020.11.01

    鶏肉のから揚げ、アスパラベーコン巻、卵焼き、煮物など色とりどりに入ったこの弁当、実は久しぶりの愛妻弁当であります。美味しそうでしょう。今号は「ピンチはチャンス編」の一つと致しまして、お弁当の話題をお送りいたします。どうぞ最後までお付き合いください。


    さて、私は仕事柄外出することが多く、今まではほとんど外食で済ませていました。しかし、今回のコロナウイルスの問題で外出することができず困っていた折、女房から「お父さん、久しぶりにお弁当持って行く?」とお声がかかり、早速お言葉に甘えることにしました。彼女は毎朝3人の子供たちに作っていたこともあり、弁当作りは得意中の得意でありまして「お父さん、今日は豚肉の生姜焼きよ、お肉が辛目だから卵焼きは甘目ね」と言った具合に、いろいろバランスを考えながら作ってくれているのです。今や弁当箱を開けるのが楽しみになってきました。こんな気持ちになれるのも、女房の手作り弁当のおかげです。感謝であります。


    感謝といえば、いくら感謝してもしきれないもう一人の人がおります。それは、私の弁当を長年にわたり作ってくれた亡き母であります。今思えば、気分が乗らない日もあったと思いますが、ほとんど毎日作ってくれたのです。これも感謝以外にありません。時代背景もあり、高級食材はありませんでしたが、いつも心のこもったおふくろの味でした。


    その中でも私が一番好きだったのは、高野豆腐を甘辛く煮た弁当でありまして、私はこれさえあれば他におかずがなくても満足するくらいでした。とにかく愛情が沢山詰まっていました。「今日の弁当美味しかったよ」と手渡すと、ニコッと微笑みながら弁当箱を洗ってくれていたのを昨日のように思い出します。男はいつになっても母親なのかもしれませんね。あまりおふくろのことばかり言っていますと女房に叱られてしまいそうなので、ここら辺にしておきましょう。


    今や弁当は手作り派とコンビニ派に分かれているようですが、どちらも美味しいものです。しかし、どちらかというとやっぱり手作り弁当ですよね。それを頂く人に対する愛情がたっぷり詰まっていますからね。これに勝るものはありません。皆さんの中で、まだ人のために作ったことのない方がおられましたら、機会を作って一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。また、いつも作ってもらっている人はこの一言が大事です。

    「今日も美味しかったよ!」

    さて、今日はどんな弁当かなぁ、今から楽しみです。今号は弁当にまつわる話でございました。


    最後までお付き合いいただきありがとうございました。今号も最後は夫婦の会話で締めたいと思います。

    私  「弁当美味しかったよ、明日も肉が良いね」

    女房 「もう若くないから魚が良いじゃない」

    私  「そうだなぁ」

    女房 「魚は骨抜き?」

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  • ​​-第187号-​​普通が一番(2020.10)

    コラム

    2020.10.01

    前号で触れました新型コロナウイルスの問題が、地球規模で大きく変貌を遂げています。今や自然の驚異に人間の英知が試されているところであります。皆さんと共に、私たちができる手洗い・うがい・マスクの励行でこの危機を乗り切って行きましょう。さて、今号は普通が一番と題しましてお送りいたします。最後までお付き合いください。


    私と同世代の方には、共感できる節があろうかと思いますが、半世紀程前には、今となっては嘘みたいな本当の話がありました。卵やバナナが大変貴重品で、病気になって初めて口にできる時代でした。また、牛肉は超高級食材で、ステーキなど夢の世界でしかお目にかかれませんでした。私が初めて口にしたのは社会人になってからであります。その時の味が今でも忘れられません。今となっては懐かしい思い出でありますが、物の価値は、時代によってかなり変遷して行くものだと痛感している次第です。


    さて、話変わって時代は働き方改革の時代であります。弊社もこれに遅れまいと3年程前からいろいろ試行錯誤しながら準備し、只今実践中です。私はこの働き方改革の実践方法をまとめるにあたり、ある過去の反省を踏まえて理念を策定しました。その骨子はモーレツ(猛烈)という言葉を死語と心得、モーレツということを全部排除することから始めたのです。モーレツな目標、モーレツな時間、モーレツな人事、などなど考えればきりがありませんが、とにかくモーレツを排除しようと思ったのです。これを改善しない限り本質的な真の働き改革ができないと思ったのです。


    そこで、基本は「普通に働いて普通に生活できる会社作り」を目指そうと思ったのです。普通の定義は人それぞれ意見が異なるでしょうが、私の目指す普通とは「自然に逆らわず無理のない働き方」であります。限られた時間の中で、背伸びすることなく活き活きと働ける環境作りであります。「あれ、それは夢のような話じゃなぃ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、とにかく脱モーレツに向かって只今突進中であります。そしていつしか、弊社の働き方が、半世紀前は高級食材であった卵、バナナやステーキ用の牛肉が、現在ではスーパーでごく普通に手に入るように、世の中で当たり前に受け入れられるように頑張ってまいります。今号は「普通が一番」と題しましてお送りいたしました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。


    今号では、飛び入りで孫の陽万里(ひまり)が初登場であります。

    私   「陽万ちゃん、今日はじいじいと寝る?」

    陽万里 「じいじい、良いよ」

    私   「陽万ちゃん、今日は寝かせないよ」

    女房  「お父さん、変なこと言わないでよ!」


    私にとってこれが最高の普通の生活です。

    お粗末さまでございました。



  • ​​-第186号-​「新型コロナウイルス」の波紋(2020.9)

    コラム

    2020.09.01

    突然ですが、人生長くやっていますといろいろなことがあるものです。今まで全く想像できなかったようなことが現実に起こるものです。今回の新型コロナウイルスはまさしくそのとおりでありまして、怖いですね。この原稿が掲載されている頃には、収束しているでしょうか。それとも苦戦を強いられているでしょうか。どちらにしても、マスクや消毒液が店頭にふんだんに並んでいることを祈るばかりです。今号は「新型コロナウイルス」の波紋と題しましてお送りいたします。どうぞ最後までお付き合いください。


    この原稿を書いている2月末、社内でこんな会話が飛び交っていました。「社長マスクが手に入りません」「手洗い用消毒液も底をつきました」「じゃ、すぐ薬局に行こう」「社長、どこも売り切れです」マスクや消毒液がこんなに恋しいとは思ったことがありません。今やマスク様様であります。しかし人間ピンチの時こそいろいろ知恵が出るものです。弊社も過去にいろいろピンチがありましたが、今思い起こせば少なからずチャンスに変えてきたように思います。今回もこの一例をご紹介させていただきます。


    私は有事の時こそ社員を守るべきだと思っています。それは結果としてお客様に満足を与えることにつながるからです。今回は、感染リスクの高い社員から、時差出勤や営業車での通勤を許可しました。時差出勤は、オリンピック・パラリンピック開催時に国が推奨しているように、混雑緩和策の一環であり、少し先取りした気分であります。


    また、今回思い切った施策として、営業のお客様訪問を三週間ほど中止しました。お客様が多忙極める中、営業訪問することは忍びないと感じたからです。この営業訪問禁止については、9年前の東日本大震災で経験したこともあり、比較的スムーズに事が運びました。会社に居ながらにしてお客様に満足を与えることができれば、これに越したことはありません。過去にないことを実践することには戸惑いもありますが、とにかく、経営者としては社員ファーストであります。


    ピンチはピンチだけではありません。むしろ工夫次第ではピンチをチャンスに変える絶好の機会です。今回の教訓を更に生かし、有事の時こそご満足いただけるよう社員一同これからも努力を重ねてまいります。どうぞ何なりとお申し付けください。とにかくこの新型コロナウイルスが一日も早く収束し、笑顔あふれる世の中になっていることを心から願うばかりです。今号も最後までお付き合いただき、ありがとうございました。


    今回も夫婦の会話で締めたいと思います。

    私 「マスク、本当に貴重品になったねぇ」

    女房 「マスクも大切だけど、お父さんそれより手洗いよ」

    私 「おぉ、そうだね、了解」

    女房 「お父さん、一分以上洗ってよ、お願い!」

    今までこれ程まめに手を洗ったことはありません。お粗末様でございました。

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