月刊
社長のコラム
株式会社療食サービス社長のコラム

  • -第207号-「ちょっと、聞いてください!」(2022.6)

    コラム

    2022.06.01

    妻「あら、お父さん今日はなにするの?」

    私「サスケ(柴犬8歳)の散歩だよ」

    妻「お父さんサスケに引っ張られないよう気をつけてね」


    この夫婦の会話、いつもなら最後にお届けしていましたが、今号は冒頭に書かせていただきました。それにはちょっとした訳があるのです。「ちょっと、聞いてください!」このタイトルで今号はお送りいたします。どうぞ最後までお付き合いください。


     さて、前号で会社の経営を少しずつ息子にバトンタッチする話をさせていただきましたが、その一環として現在毎週金曜日も休日とし、金土日の週休三日制で休んでおります。一昔前は週休二日も皆無でしたのに、一気に週休三日です。人によっては「あら、羨ましい!」となるかもしれませんが、これが自分にとっては中々難しいのです。「えぇ?!何が難しいの」と思われるかもしれませんが、ちょっと、聞いてください!何が難しいかと言いますと、時間がありすぎて持て余してしまうのです。


    私がいなくても会社が回るようにと思い、金曜日も休みとしましたが、私は根っからの仕事人間で42年間を過ごしてきたため、自宅にいても会社のことが気になって頭から離れないのです。気が付いたら「あの件は大丈夫か」「今日の売上は」などとメールをしているのです。しかし、私の心配とは裏腹に返ってくる返事は決まって「大丈夫です。特にありません」なのです。安堵するやら寂しいやら複雑な心境であります。


    私は、先輩方から引退の在り方を聞いていました。スムーズに引退できる人、できない人それぞれいる中で、スムーズにいく人は「引退」を意識し、段取り良く事を運んでいました。そんな予備知識がありながらも、いざ自分でやってみると中々うまくいかず、改めてリタイヤの難しさを実感した思いであります。この難しさは恐らく会社を離れても一生続くものだと思うので、気長に行こうと考えております。


     また、最近三日間の過ごし方も少しずつ分かってきました。私の場合、新しいことにチャレンジするよりも、今までライフワークにしてきた趣味を深めることが一番だと感じるようになりました。ウォーキングに読書、サスケとの触れ合いと境地を広げながら楽しむことにしました。創業時には予想だにしなかったことが今現実に起こっておりますが、誰しもが通る登竜門だと思い、ポジティブに考えて行こうと思っております。


     そして、このコロナ禍が少しずつ沈静化した折には、皆様の所にお邪魔させていただき、最後の御挨拶をさせていただければと思っております。その節はどうぞよろしくお願いいたします。今号も最後までお付き合いいただきありがとうございました。それでは改めて夫婦の会話で締めたいと思います。


    私「本も読んだし、サスケの散歩もしたなぁ」

    妻「あらお父さん、今日の予定終了ね」

    私「暇です」

    妻「それじゃ、この洗濯物たたんでくれない?」

    大変お粗末様でございました。