「ええ、もう自分の銅像作ったの!」と驚かれた方も多いのではないでしょうか。ご安心ください。実はこの銅像、残念ながら私の像ではございません。少々訳がありまして昨年暮れ本社玄関内に移転したものであります。今号はそんな銅像に纏わる話です。
元々この銅像は弊社から100㍍程離れた場所に建っておりましたが、今回その管理者である組合の移転に伴い安置できる場所が無くなり、行き先を探すことになりました。私が以前から時間を見つけてはその像と周辺の掃除をしていたこともあり、即座に弊社で管理することを願い出、組合の承認を得た次第なのであります。
この像は今私どもが本社事務所としてお借りしている建物の所有者である会社の初代社長の像であり、私にとってこの銅像は感謝の念に耐えないものであります。その方は今から40年ぐらい前、この地でご商売され地域の方々に大変慕われ貢献された方でありまして、人生の先輩としてはたまた商売の先輩として生前お会いして見たかったなぁと思う一人であります。
今ではそんな立派な方の銅像を弊社で管理できることを大変光栄に思っております。人間、60歳を過ぎて初めていろいろわかってくることも多いですね。その一つはルーツに対する感謝の念であります。祖先に対する感謝の念、先輩に対する感謝の念、親に対する感謝の念などなどたくさんのルーツに対する感謝の念であります。今回も同様で、この銅像の主がこの地で商売をされてなければ弊社とのご縁も無かったわけであります。
これからも長きにわたりお付き合いを頂いているお客様や、創業から私を支えてくれている社員等、ルーツへの感謝の念を忘れずに商売に勤しんで行きたいと思う今日この頃であります。そんな偉そうなことを言っていますとなにやらまたまた女房の声が聞こえてきそうであります。
「ねえお父さん偉そうなこと言っているわねぇ、その前に私のこと大事にしないといけないわよ」
ごもっともで御座います。今銅像はわが社の正面玄関で皆様を暖かくお迎えしております。是非お立ち寄りください。