月刊
社長のコラム
株式会社療食サービス社長のコラム

  • -第196号-​一通の手紙(2021.7)

    コラム

    2021.07.01

     先日、「ご無沙汰しております。元〇〇会社のKです」と弊社を以前担当していただいたメーカーの元担当者の方から嬉しい便りをいただきました。今号はそのエピソードをお話しさせていただきます。どうぞ最後までお付き合いください。


     この手紙を送ってくださったKさんは、弊社担当当時から社員に好かれ、一生懸命頑張ってくれていました。しかし、一身上の都合で退職され、しばらく音信が途絶えておりましたが、先日一通の手紙をいただきました。手紙には社長冥利に尽きる話が綴られていました。今号は若い皆さん方に人生の先輩として上司の部下に対する仕事の妙技をご披露させていただきます。


     私はこれまで半世紀近く働いてまいりましたが、その間色々な経験をし、その中には失敗も多々ありました。そして様々な人と関わってまいりました。仕事を明るく出来る人、前向きに出来る人等々色々な人の様々な面を見てまいりました。私の中で仕事の出来る人の一番重要な必須条件は、明るく仕事に前向きで人に好かれる事だと考えています。そんな中で冒頭のKさんはまさしく「仕事の出来る人」でした。Kさんの持つ知識、あるいは経験が相手に満足を与え、そこにプラスしてKさんの明るさがとても光っておりました。そんな具合ですのでいつも成績は抜群でした。羨ましい限りの方でした。


     しかし、世の中そんな人ばかりいるわけではありません。どちらかと言いますと仕事に対して思うように実力を発揮出来ない人の方が多いのではないでしょうか。そういう時こそ先輩や上司にどんどん甘えてください。そして先輩や上司の方には後輩や部下を指導するにあたってお願いがあります。それは、「あぁ、この事も良い所だね」「こんな一面があったねぇ」とその人の良い所をどんどん見つけて伸ばして欲しいのです。


     私の若かりし頃はそれが中々出来ませんでした。お構いなしに「こんな事も出来ない」「こんな考えだからダメなのよ」と頭からマイナス面ばかりを見ていました。しかし年齢を重ねるごとに「100%完璧な人」などいないという事が分かってまいりました。反省しきりであります。話は戻りますが、先輩や上司の方も部下の良い所を積極的に見つけて伸ばして行くと、「この仕事は大丈夫、任せてみよう!」と思えてきます。そうすると仕事を任された部下は「上司が任せてくれたのだからもっと頑張ろう!」と思うものです。皆さん如何でしょうか。こんな構図をKさんから学ぶことができました。Kさんへは、「私はKさんと一緒に仕事が出来た事を誇りに思います。機会があればまたご一緒しましょう!」とエールを送りました。そして心から幸多かれと願うばかりです。


    今号も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

    今号も最後は夫婦の会話で締めたいと思います。


    私「Kさんから手紙をいただいたよ」

    妻「お父さん、嬉しい手紙だねぇ」

    私「一度、機会を見つけて会うことにしたよ」

    妻「良いね、私も会いたいわ」


     お粗末様でございました。

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