月刊
社長のコラム
株式会社療食サービス社長のコラム

  • ​​-第183号-榊の新芽(2020.3)

    コラム

    2020.03.01

    連日寒い日が続いておりましたが、我が家にも春を告げる花、福寿草の花が芽吹き始め、本格的な春の到来を今か今かと待ち遠しく感じているところであります。皆様のところはいかがでしょうか。今号は福寿草もさることながら榊の木にまつわる話でございます。どうぞお付き合いください。


    皆さんのお庭には榊の木があるでしょうか。若い時には全く気づきませんでしたが、我が家にも生前父が植えた1本の榊の木があるのです。その榊の木、最近まで元気がありませんでした。時々見ては「これはまずい、枯らしたら父に叱られるなぁ」と思いながら、自己流ですが、枝ぶりを剪定し今日まで管理してきました。その甲斐あってかどうかわかりませんが根元から新芽が出てきたのです。「やった!」と思いましたね。父が大事にしていた榊、枯らしたら罰が当たりますからね。そんな思いでこれからも大切に育てていきたいと思います。


    さて、今号はこれからが本番です。この榊の木を見て「このように社員を育てて行くにはどうしたらいいのだろうか」と今更ながらに思いました。榊の木はほっといても黙って成長しますが、人間はそういきませんよね。やはりそのステージ、ステージで教育していかないと大きく育ちません。


    我々の時代は「先輩や上司の後ろ姿を見て成長しろ」といった雰囲気が漂っておりましたが、今やそれだけでは通用しません。それにプラスαが必要だと思います。私はそのプラスαは「任せる」ことだと最近思うようになりました。人間任されて嫌な人いませんよね。私など人一倍頑張っちゃうほうだと思います。


    じゃ、どのタイミングで任せれば良いかと言いますと、私は上手くいく可能性が60%ぐらいあれば、どんどん任すべきだと思います。しかし、ただ闇雲に任せればいいというものではありません。それには一つの条件があります。それは、任せた人はそれ以上にワンランク上の仕事を目指すことが大事だと思うのです。部下も成長する、そしてそれ以上に上司はもっと努力して成長する。そんな構図を描くことが上司の仕事であり、弊社では社長の仕事ではないでしょうか。


    弊社では社長の仕事は副社長へ、副社長の仕事は部長へ、部長の仕事は課長へ、ワンランク上の仕事をこなすことで共に成長できればと思います。まだまだ未熟でありますが「任せて、自分も成長する」そんな仕事を目指していきたいと思います。


    最後まで読んでいただきありがとうございました。今号も夫婦の会話で締めたいと思います。

    私  「やっと榊の木の新芽が出たよ」

    女房 「あら、お父さんよかったわね」

    私  「じいちゃん大事にしていたからね、よかったよ」

    女房 「そうね、お父さん社員も大事にしてよ」

    お粗末様でございました。


    Image

  • ​-第182号-文明の利器(2020.2)

    コラム

    2020.02.01

    春を迎え連日寒い日が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。後一か月ほどで春本番であります。お互いに寒さに負けないようがんばりましょう。今号は文明の利器と題しましてお送りいたします。どうぞお付き合いください。


    実は、私一念発起し、昨年4月から期間一年の、ある勉強会に参加しているのであります。その受講生は大半が30~40代で、私はその中で最年長の生徒なのです。常にメンバーから鋭気をもらいつつ、老体にムチ打ってがんばっているのであります。


    会に参加して先ず驚かされたことは、今や授業のノート取りはパソコンが主流でありまして、皆さんパソコンに向き合ってカチカチやっていることでした。私などは、老眼鏡片手に、鉛筆をなめながらカリカリやっているのが関の山でありますが、そんな中で威力を発揮してくれているのが、電子辞書という代物なのであります「あら、とっくに使っているわよ」「今やスマホのほうが便利よ」と言った意見もおありでしょうが、私にとってはこの電子辞書の存在が、感謝、感謝に尽きるものであったというわけです。


    ある時こんな出来事がありました。配布された資料を見ながら皆で輪読する形式で授業が進んでいく中、日頃から本に親しんでいることもあり、自信があったにも関わらず、いざ先生に指名されてみると読めない字があるのです「いい歳をして、こんな漢字も読めないのか」と落ち込みましたね。久しぶりに恥をかいた思いでした。


    ところが、ここからが電子辞書の出番です。気を取り直した瞬間、頭に浮かんだのが、日頃から私が社員に言っている「ピンチの時しかチャンスは無いよ」のフレーズでした。どうしたら、いざというとき恥をかかないようにできるか考えた結果、たどり着いたのがこの電子辞書だったのです。


    早速、近くの家電量販店に行き買い求めました。使ってみると意外に簡単で、便利なのであります。それ以来電子辞書が手放なせなくなりました。まさしく文明の利器の活用といったところでしょうか。考えたら、何事もそんなに簡単に行くものではありませんよね。むしろ、人生上手く行かないことの方が多いと思います。


    それを上手く行かせるためには、やはり何事も前向きに考え、真剣に対処して行くことが重要なのではないでしょうか。皆さんはいかがでしょうか。恥をかいても良いじゃないですか。きっと神様が良い学びの機会を与えてくれることでしょう。


    今号は文明の利器と題しましてお送りいたしました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。今号も夫婦の会話で閉めたいと思います。


    私  「今日は勉強になったなぁ」

    女房 「あら、お父さん大変だったわね」

    私  「落ち込んだよ」

    女房 「お父さん、そんな日もあるわよ、そんなお父さんが良いわ!」

    その言葉で救われた気持ちになりました。

    Image Image
  • -第181号-継承(2020.1)

    コラム

    2020.01.01

    皆さん、あけましておめでとうございます。皆さんも楽しみにしておられるかと思いますが、今年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。前回(1964年)の時私は小学5年生でした。人生で再び、自国開催のスポーツの祭典が見られることに感謝であります。皆さん、共に応援しましょう。


    さて、戦争や政治的な影響で紆余曲折は経ておりますが、このオリンピック・パラリンピックも、長い歴史の中で現在まで何とか継承されてまいりました。そこで、今号は弊社の事業継承について少しお話しさせていただきたいと思います。どうぞ最後までお付き合いください。


    皆さん、継承と聞いてどんなことを連想されるでしょうか。「先の人の身分・権利・義務・財産などを受け継ぐこと」と辞書にありました。実は、弊社でも今年から本格的に事業継承を始動することにしました。後継者は私の長男であります。俗に言う2代目であります。私は、何もわからず27歳で創業したこともあり「まぁよくここまで来たなぁ」というのが実感であります。継承は以前から息子に話していたこともあり、スムーズに事が進みました。


    しかし、この事業継承、世間で聞きますと、そう簡単にできるものではないと考えております。創業した当時は社員数もお客様も少なく、家庭の延長のようなものでありましたのであまり問題視することはありませんでした。しかし、今やお客様の数も増え、大きく環境が変わってきており、これをまとめ上げていくことは並大抵のことではありません。それをどのようにしたらいいのかいろいろと思案しました。


    その結果、何事もそうかもしれませんが、人の良いところを伸ばしてあげれば伸びるように、会社も、同じように良いところを継承させればいいのではないかと思ったのです。社員と共に作り上げた40年間の良きDNAを息子に継承することができれば、困難な作業も円滑に進めることができるのではないでしょうか。


    以下に継承すべき弊社の良きDNA3つ挙げてみました。

    一つ お客様に謙虚な気持ちで接すること。

    一つ 社員の良き文化を継承していくこと。

    一つ 社会に弊社の価値を享受していただくこと。


    以上の3つを心得、皆様から「これなら大丈夫」と言っていただけるよう努めてまいります。そして、その暁に、息子や社員たちが、これからの療食サービスを背負えるようになってくれたら創業者としてこの上ない喜びであります。


    今号は事業継承についてお話させていただきました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。


    新年も夫婦の会話で締めたいと思います。

    私  「いよいよ4月から再スタートだね」

    女房 「お父さん楽しみだねぇ」

    私  「私もそういう歳になったなぁ」

    女房 「お父さん、本読みながら寝ている場合じゃないわよ!」

    お粗末様でございました。