月刊
社長のコラム
株式会社療食サービス社長のコラム

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  • じいちゃんの免許証(2011.1)

    コラム

    2010.12.28

    「あれ、じいちゃんまた車乗って出かけた?」
    「どこまで行ったのかね?」
    「よく見張っていてよ。」

    満88歳になる我が家のじいちゃん(小生の父)は、つい最近まで現役バリバリの優良ドライバーでありました。しかしながら、年齢が年齢だけに家中ですったもんだの末、いよいよ長年愛用した自家用車を廃車し、運転免許証を返納することになりました。

    私の住んでいる栃木県北地区は車が自分の足代わりの存在でありまして、車無しの生活など考えられないのが現状であります。

    冒頭の会話も、じいちゃんが家族の心配をよそに元気よくドライブを楽しんでいたというよりも、むしろ必要に迫られて運転しているわけで、危ないと分かってはいても運転するなとはなかなか言い出せず、じいちゃんが車を運転して出かけると、我々家族はじいちゃんが帰るまで心配で「近くで救急車のサイレンが鳴るともしかして・・・。」そんな日々の連続でした。

    小生    「じいちゃん、危ないからもう運転やめたら。」
    女房    「買い物私が乗せていくから大丈夫よ。」
    じいちゃん 「そうだなぁ、考えておくよ。」

    何度この会話が繰り返されたことでしょう、私もつい言葉が投げやりになっていた矢先、
    孫達から    
    「おじいちゃん、事故が起きて人様にけがでもさせたら本当に大変なことになるよ。」

    と言われてしまいました。
    この言葉はかなり利いたようで
    じいちゃん 「そうだなぁ、明日車廃車するよ。」

    ようやく納得するに至りました。
    子供達の説得に感謝すると同時に、その影響の強さに驚きであります。

    廃車の日、私、じいちゃん、孫3人で最後のドライブを楽しみました。
    「おじいちゃん運転うまいし、なかなか飛ばすねぇ。昔暴走族だったのかしらねぇ。」

    そんな会話で笑いが飛んでおりましたが、じいちゃんの心境を察すれば長年連れ添った女房同様、運転免許証が無くなる事は大変辛かったと思います。

    今でも時々「取り上げなければよかったのかなぁ。」と思える事もありますが、「買い物私が乗せていくから大丈夫よ。」と言っている女房のように、私もこれから足代わりになって買い物でも連れていきたいと思っております。

    今号はじいちゃんの50年以上にわたる運転免許証返納にまつわる話をさせていただきましが、これからますます高齢化社会になり、この種の問題が増えて来そうですね。


  • ほっと一息(2010.11)

    コラム

    2010.11.01

    小生     「コーヒー二つ下さい。」
    店員さん   「いらっしゃいませ。あら、今週もごいっしょですか・・・。」
    家内     「そうなのよ。今日もこれから見学なのよ。」

    日曜日の朝、ファミリーレストランでの店員さんと我々夫婦の会話の一コマであります。

    以前のコラムでもご紹介申し上げたことがございましたが、当家の長男(高一)が陸上部員として頑張っております。本人はまさしく勉強より走るのが大好き人間でありまして、毎週末に競技場で練習するのが恒例になっております。
    そして、その練習風景を二人で見に行くのが夫婦共通の楽しみの一つになっております。
    更に、見学に行く前に近くのファミリーレストランでお茶するのがこれまた恒例でありまして、それが冒頭の一コマであります。

    夫婦生活を20年以上やって来ますと、ご多分にもれず、我々夫婦も我が家での会話が「風呂」「めし」「寝る」の旦那の三拍子に近い、主語の無い会話が横行しつつあります。そんな処に二人の共通の趣味(息子に感謝であります。)を作ることが出来、毎週行くのが楽しみでありまして、何やら新婚時代にタイムスリップしたように出かけております。

    しかし、残念ながら違うのは会話の中身であります。

    家内・・・
    「ねぇお父さん、謙一郎大学入れるかね?」
    「おじいちゃん散歩から無事帰って来たかしらねぇ?」
    「今日の夕食何にする?」

    等々、本当にこれまた一方通行のたわいもない会話でありますが、互いに年輪を重ねあったほっとした時間の過ごし方であります。家内に心から感謝であります。

    最後に
    店員さん   「いつも仲良くて良いですね。」
    女房     「いつもそんなときばかりないのよ。」
    小生のつぶやき「これからもよろしく。」(声がだんだん小さくなります。)

    お粗末さまでした。


  • 今年も踏破に感謝(2010.12)

    コラム

    2010.11.30

    私の夏の恒例行事であります宮環一周(正式名 宇都宮環状道路 一周34.4km)をおかげさまで今年も無事踏破することができました。
    今年は夏が猛暑だったこともあり、夏を断念し涼しい10月に決行いたしました。

    以前にも何度かこのコーナーでご紹介させていただきましたが、初めての方の為に「宮環一周」について少しご説明いたします。

    そもそも歩こうと思ったきっかけは、さかのぼること10年前、ある会合で知人(私より年上の方)と話をしている時に宮環を歩いたことの自慢話を拝聴し、私でもできるのではないかと競争心に駆られたことでありました。

    初回は踏破することのみが目的でありましたが、回を重ねる度に時間の記録への挑戦心も芽生えて来ました。今年は10回目の節目でありますが、そもそも私自身こんなに続くとは思っておりませんでした。どう言う訳か持ち前の「負けん気」を発揮して、いやいや「ただの暇人」の一趣味?ということで今年も難なく踏破することができました。

    それでは次に、この記事を読んだ方で我こそは是非チャレンジしてみたいと思っていらっしゃる方の為に、34.4kmの心の葛藤をご披露申し上げたいと思いますので、参考にしていただければ幸いです。

    先ずは何事も「段取り八分」でありまして一週間前から体調管理をスタートさせるのであります。
    いつもの晩酌も、徐々に量を減らしつつ34.4kmの歩き方のイメージトレーニングを行いながらとなります。そんな状態ですから、前夜は歩ける嬉しさで中々寝付けません。

    そして、当日は入念に準備運動を繰り返し、いざ出陣であります。
    序盤はルンルン気分で爽快感も増し「これなら24時間平気で歩けるね。」と言いたくなる程絶好調でありますが、半周ぐらい過ぎてきますと徐々に「もう止めてタクシー呼ぼうかな。」などと弱気な虫が現れてきます。

    しかしその虫も時間と共に少しずつ消え去り、ゴールが近づいてきます。そうすると後は占めたもので、念願のゴールと相成る訳であります。

    如何でしょうか。まさしく人生と同じく「山あり谷あり」の34.4kmでございます。
    「何故行くの、そんなにつらいことなら止めたら。」と、送り出してくれる時の女房のいつもの声が聞こえて来るのですが、

    「止めたら男が廃る。」などと訳のわからぬことを言いつつ、何故かゴールした時の達成感が忘れられなく、「来年も。」と相成る訳であります。まぁどちらにしても、踏破できる健康体に生んでくれた両親とグランド(宮環)に共に感謝であります。
    同伴してみたい方がいらっしゃいましたら、来年こそ心からお待ちしております。

    記録♪
    野村武夫 56歳 療食クラブ所属
    6時間05分

    失礼いたしました。


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