月刊
社長のコラム
株式会社療食サービス社長のコラム

  • -第209号-メモ帳(2022.8)

    コラム

    2022.08.01

     連日暑い日が続いておりますが皆さんいかがお過ごしでしょうか。今年の立秋は87日で、秋の始まりとされる日ではありますが、依然暑さのピークといったところでしょうか。これから訪れる秋を心待ちにしつつ、残り少ない夏を楽しんでいきましょう。


     さて、今号はタイトルにありますように「メモ帳」と題しましてお送りいたします。どうぞ今号も最後までお付き合いください。


     ご覧いただいておりますメモ帳はかれこれ10年ほど前から愛用している市販のメモ帳でありまして、私にとってはなくてはならない必需品となっています。皆さんは普段の生活の中で、こまめにメモを取る習慣はありますでしょうか。「全部頭の中に入っているので取らないよ」という方もいれば「今やスマホがメモ代わりよ」といった意見もあり、メモの取り方も人それぞれかもしれません。


     私のような古い人間にとりましては、このようにシンプルに書けるメモ帳が一番性に合っているようで、日々愛用しております。メモの内容はほとんどが仕事中心でありますが、不思議なもので自宅に居るときに一番メモを取ることが多く、特にお風呂に入っている時にアイデアが浮かぶのです。家内に「メモ帳とボールペンを持ってきて!」と叫び、忘れまいと必死でメモ帳に向かうのであります。皆さんに長くご愛用いただいております弊社プライベートブランド「もっともっとカルシウムシリーズ飲料」、通称「モッカル」も入浴中に商品名がパッと頭に浮かびました。皆さんその光景を想像してみてください。思わず笑ってしまいますよね。自分でも苦笑いです。今では風呂場近くにメモ帳とボールペンを常備し、いつでも対応できるよう準備しています。


     しかし、最近メモを取る回数がめっきり減ってきたように思います。歳のせいもあるのですが、理由は私の後継の成長にありました。以前は何事も指示命令は私から出していました。しかし最近では経営幹部達も大きく育ち、併せて次期社長でもある私の息子も経営の一端を担うようになり、そのようなことが功を奏し、必然的にメモを取る回数が減ってきたのです。


     メモを取る回数が減ることに一抹の寂しさがありますが、それ以上にみんなが成長していることに喜びを感じ、メモ帳から会社の行く末を案じる今日この頃であります。皆さんにも是非メモ帳を活用していただければ嬉しい限りでございます。

    今号も最後までお付き合いいただきありがとうございました。今号も最後は夫婦の会話で締めたいと思います。


    私「風呂に入ると不思議とアイデアが浮かんでくるんだよね」

    妻「あら、お父さんお風呂入るときにメモ帳忘れないでよ」

    私「ああ、忘れてた、ほんとだね」

    妻「私がいないとダメなのね」

    大変お粗末様でございました。


  • -第208号-若い時の苦労は買ってでもせよ(2022.7)

    コラム

    2022.07.01

    何やら古めかしいタイトルに聞こえるかもしれませんが、今号は少し若い人達に読んでいただきたい気持ちで書かせていただきました。皆様この「若い時の苦労は買ってでもせよ」ということわざはご存知でしょうか。私は子供の頃に親から常々聞かされていましたが、当時はまったく理解できていませんでした。しかし、大人になるにつれ少しずつその意味が分かってきました。このタイトルに値するかどうか分かりませんが、私の「若い時の苦労は買ってでもせよ」をお送りいたします。今号もどうぞ最後までお付き合いください。


     私は18歳で上京し、20歳までの2年間、渋谷区にある新聞配達店に住み込みで新聞配達をしながら学校に通いました。現在、そのようなスタイルの学生生活はあまり無いかもしれませんが、当時はごく一般的なことでした。どんな生活ぶりだったのかと言いますと、毎朝3時半に起床し、約200件の配達をこなした後、6時過ぎに販売店に戻り、急ぎ朝食をとり学校に向かい、下校後は夕刊の配達に行くというかなりハードなものでした。学校に行っても疲労でほとんど寝ている始末で、今考えるとよく身体も壊さず、無事に卒業できたものだと自分を褒めてあげたい気持ちです。


     当時の新聞業界は年2日しか休みが無く、従って363日がこの生活です。その上、親元を離れ見知らぬ大人との共同生活もあり、この生活を2年間も続けられるかどうか不安で、母親が送ってくれた布団の中で涙したこともありました。真冬の朝に布団から出るのも一苦労でしたが、冬場は身体を動かしているとぽかぽかと温まり、朝は気分爽快でした。むしろ夏の方が大変だったように思います。後で聞いた話ですが、私の母親は2年間、毎朝私と同じ時刻に起き、離れて暮らす息子の身を案じていたそうです。母の息子への愛情には頭が下がる思いです。


     私にとってこの2年間は何物にも代えがたい貴重な経験であり、今経営する立場にあって、この経験が無ければこれまで会社を続けることができなかったのではないかと思います。それほど価値のある2年間でした。


     時々東京に行った際、現地に赴くことがありますが、更なるやる気を彷彿させることができ、私にとってこの新聞販売店は「聖地」なのです。現在「若い時の苦労は買ってでもせよ」ということわざは死語になりつつあるかもしれませんが、若い皆様方には是非この境地にチャレンジしていただくことを切に願うばかりです。大人になって「あの時苦労して良かった」と思える時が必ず来ることでしょう。今この季節になると汗水流して新聞配達をしていた頃を思い出します。今号も最後までお付き合いいただきありがとうございました。今号も最後は夫婦の会話で締めたいと思います。


    私「新聞店の周り大分変わったね!」

    妻「お父さん、寄れて良かったね」

    私「行くとまた頑張ろうという気持ちが湧いてくるんだよね」

    妻「お父さん、これからも頑張ってね!」

    大変お粗末様でございました。

  • -第207号-「ちょっと、聞いてください!」(2022.6)

    コラム

    2022.06.01

    妻「あら、お父さん今日はなにするの?」

    私「サスケ(柴犬8歳)の散歩だよ」

    妻「お父さんサスケに引っ張られないよう気をつけてね」


    この夫婦の会話、いつもなら最後にお届けしていましたが、今号は冒頭に書かせていただきました。それにはちょっとした訳があるのです。「ちょっと、聞いてください!」このタイトルで今号はお送りいたします。どうぞ最後までお付き合いください。


     さて、前号で会社の経営を少しずつ息子にバトンタッチする話をさせていただきましたが、その一環として現在毎週金曜日も休日とし、金土日の週休三日制で休んでおります。一昔前は週休二日も皆無でしたのに、一気に週休三日です。人によっては「あら、羨ましい!」となるかもしれませんが、これが自分にとっては中々難しいのです。「えぇ?!何が難しいの」と思われるかもしれませんが、ちょっと、聞いてください!何が難しいかと言いますと、時間がありすぎて持て余してしまうのです。


    私がいなくても会社が回るようにと思い、金曜日も休みとしましたが、私は根っからの仕事人間で42年間を過ごしてきたため、自宅にいても会社のことが気になって頭から離れないのです。気が付いたら「あの件は大丈夫か」「今日の売上は」などとメールをしているのです。しかし、私の心配とは裏腹に返ってくる返事は決まって「大丈夫です。特にありません」なのです。安堵するやら寂しいやら複雑な心境であります。


    私は、先輩方から引退の在り方を聞いていました。スムーズに引退できる人、できない人それぞれいる中で、スムーズにいく人は「引退」を意識し、段取り良く事を運んでいました。そんな予備知識がありながらも、いざ自分でやってみると中々うまくいかず、改めてリタイヤの難しさを実感した思いであります。この難しさは恐らく会社を離れても一生続くものだと思うので、気長に行こうと考えております。


     また、最近三日間の過ごし方も少しずつ分かってきました。私の場合、新しいことにチャレンジするよりも、今までライフワークにしてきた趣味を深めることが一番だと感じるようになりました。ウォーキングに読書、サスケとの触れ合いと境地を広げながら楽しむことにしました。創業時には予想だにしなかったことが今現実に起こっておりますが、誰しもが通る登竜門だと思い、ポジティブに考えて行こうと思っております。


     そして、このコロナ禍が少しずつ沈静化した折には、皆様の所にお邪魔させていただき、最後の御挨拶をさせていただければと思っております。その節はどうぞよろしくお願いいたします。今号も最後までお付き合いいただきありがとうございました。それでは改めて夫婦の会話で締めたいと思います。


    私「本も読んだし、サスケの散歩もしたなぁ」

    妻「あらお父さん、今日の予定終了ね」

    私「暇です」

    妻「それじゃ、この洗濯物たたんでくれない?」

    大変お粗末様でございました。